脳性麻痺の長男が、介助者に遠慮なく、気がねなく、安全に入浴することができるように、シェアホームおふくの家では、浴室にリフトを設置する予定です。
“子ども”の時期を過ぎて以降、お風呂はシャワー浴です。
シャワーだけでも、清潔にするという目的は果たせますし、本人も「別にシャワーでいいよ」と言っておりましたが…。
湯船につかれば、全身の循環がより良くなるだけでなく、脳性麻痺に特有の緊張は緩むし、身体が軽くなって心地よく感じられるはず。
しかし、介助者のチカラワザに頼る入浴は、全身の緊張を高めて逆効果ですし、何より介助者への負担を考えてしまうので、気持ちがリラックスできないのです。
ふつうの住宅のお風呂にも設置可能なリフトについて、まずは情報収集。
福祉用具や工事の業者さんに現場を見てもらって、いろんな観点から検討を重ね…。
実際に入浴用キャリーとリフトを持ち込んで、ホームのスタッフに体験してもらいました。
見るのも乗るのも初体験なスタッフ3人は、おそるおそる緊張の面持ちで臨みました。
いっぽう、福祉機器展やセミナーなどで体験済みの長男本人が、余裕で解説しているのが面白かったです(笑)
「見た目より安定感がある」
「想像していたよりも簡単」
「でも、練習はしっかりしないとね」
楽しい体験会となりました。
せっかくの機会なので地域の介護なかまに声をかけたところ、6名の方が体験しにきてくれました。
皆さん、入浴用キャリーで「吊ってもらう」のは初めてとのことで興味津々。
「肩までゆっくりつかりたい」
「デイのお風呂は恥ずかしい」
「家族の負担を減らしたい」
そんな利用者の声に何とか応えたいという気持ちが伝わってきて、とても嬉しい時間でした。
ありがとうございました。
まだまだ「リフトは危険」「家の中にリフトなんて無理」そんな誤解があると聞きます。
見て聞いて体験してみることで、情報のアップデートができるといいなあ。
そして、お風呂で困っている地域の方がいたら、安心で安楽な入浴を体験しに来てもらえるようにしたいと思います。