伊予市の委託事業として「在宅支援センター双海夕なぎ荘」が行っている「家族介護教室」に行ってまいりました。会場を提供された、伊予市双海町の「酵素まる&Cafeまる」オーナーとのご縁でつながりました。ありがとうございました。
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介護を終えられた方、真っ只中の方、そろそろ…という方など、女性ばかり8名が参加。
「まる」さんの美味しいランチと酵素風呂の足湯も楽しんで、和やかなひと時でした。
今年度は、介護の知識や技術ということから少し離れて、「介護者の心と体の健康」をテーマに3回シリーズで開催する計画です。
第1回目は、「聞こえていますか? 心の声、体の声」として、私の経験談も含めてお話ししました。
「健康」とは、単に病気でない状態をいうのではありません。
心も体も、そして社会的にも満たされていることが大切です。
老いて弱っていくことは自然の摂理でありますから、老いの経過の中にあっても、その人なりの「幸せ」を見つけられることが豊かさにつながっていくと思います。
体が弱ってくると、心も弱ってくるし、そうすると、人との関係も難しくなってしまいがち。
でも、人は最後まで、「感情を表出すること・愛情を注ぐ対象があること・役立つ存在であること」の三つを求めています。
誰か、人と関係していることに存在の意味があるのです。
家族介護者は、家族介護の経験から多くを学んでおられます。
自分なりの小さな「幸せ」を日々の中に見つけられる、それが豊かに生きるコツかなと思います。
私の実家の母は、「こんなはずではなかった」「なんで私が」と、不安と不満で嘆き悲しみ怒り続けています。
体が弱って不自由になっていくことに抗うだけでなく、自分なりの「幸せ」に気づいたり、「幸せ」な時間を築いたりしてもらいたいと思ってやってきましたが、それは私の理想像を押し付けているのだと気づきました。
もともと、すがりついてはいるけれど、常に自分中心を貫く人でした。
母の人生は母のものなので、私がどうこうすることはできないのです。
身内でなければならないことには責任もって対処しますが、日々のことは、家族以外のプロにお任せです。
老いて弱ったからといって、人が変わるわけはない。
この大変さは、もともとの性格で、それが益々煮詰まっているのだと思うようにしています。
でも、どうしても期待してしまって腹が立つことのくり返し💦
まだまだ修行中の身であります。
家族介護者の方たちと過ごし、久しぶりにカウンセラーっぽい(笑)ことをやらせていただきましたら、なんだか私自身がすごく落ち着きました。
良い機会をいただき、心から感謝です。
介護施設に出向いての《研修》の場合、最近は特に力が入りすぎていたかもしれないなと気づきました。
これだけはわかってほしい! これだけはやめてほしい! そんな風にしてしまっていたかもしれません。
研修の仕事を始めたころは、「なんとか利用者と共にあろうと奮闘し頑張っているけどうまくいかない」という現場の声に耳を傾けることを心掛けてきました。
ちょっと見方や捉え方を変えたり、知識を増やしたり、一緒に考えてみたり。
「そもそも生きている人間を相手にしているのだから、こちらの思い通りにはいきませんよね」
これだけでも、す~っと気持ちが楽になっていくような感触がありました。
近づきすぎてしまわないように、「あなた」と「わたし」の関係を築くつもりがいいですね。
最近よく出会うのは、「わたしたち(職員)ー あの人たち(利用者)」 の分断がクッキリしてしまっているような現場です。
始めから奮闘する気がまったくないか、逆に支配者気分でやる気になっているような…。
利用者が「介護拒否」しているというよりは、職員が「介護拒否」しているのではないかというような…。
そのような状況に陥っている事業所は、近いうち淘汰されていくという見方もあるようですが、実際そこに生きているお年寄りがいるわけで、ほんとうに苦しくなります。
肩に力が入りすぎていたら、伝えたいことが伝えられなくなるから気をつけよう。
そこにいるお年寄りの小さな「幸せ」を一緒に見つけてくれる、そんな人との出会いを求めて、今日も頑張ろう。