2月18日~19日、松山市内で行われたポジショニングセミナーを受講しました。(愛媛県福祉サービス協会実施)
講師の伊藤亮子さん(理学療法士)は、デンマークに留学しドイツで体操指導士と理学療法士の資格を取得され、身体障害児のための養護学校に勤務された経験をお持ちです。
帰国後は、全国各地でポジショニングの普及のためのセミナー講師や、病院・施設等のアドバイザーとして活躍されています。
写真は、伊藤亮子さん監修のコンパクトガイドです。
⇒コチラのサイトからPDFでダウンロードできます
2日間のセミナーでは、「何のために」ポジショニングを行うのかという目的論を徹底的に叩き込まれました!
実践するときに見落しがちなポイントについても、実技を交え、体験を通して学んでいきました。
私たちは、じっと同じ姿勢で座っているように見えても、実は体の位置を微妙に変えて調整しています。
寝ている間には、何度も寝返りをして姿勢を変えています。
体の重さが一点に集中してしまわないように、重さを移動させる動きを無意識のうちにやっているのです。
自分で体の重さを移動させることが難しく、姿勢を保ったり、姿勢を変えたりすることが困難な人のために行うのが、ポジショニングです。
安定していて安楽な姿勢、自然な動きや活動につながる姿勢を支援する環境を作っていきます。
また、そのことで床ずれなどの二次障害を予防することにもつながります。
現場への理解と共感に満ちた講義や実技指導には、豊かな経験や深い知見のみならず講師のお人柄を感じました。
「どのように伝えていくか」ということについても、良き学びとなりました。
伊藤講師、セミナー開催に尽力された皆さま、2日間一緒に勉強した皆さま、ありがとうございました。
今回のセミナーには、デンマークで最も支持されているスライディングシート「スピラドゥ」のプログラムもありました。
用途に応じて切って使うことができ、どの方向にも滑り、縫い目がなく、滑りや硬さが違う3種類のラインナップ!
写真は、ピンクのスピラドゥを使って弾性ストッキングの着脱介助をしているところです。
あの弾性ストッキングの着脱が、スルスルと気持ちよくできてしまいます!!
デンマークのヘルパーさんたちの手指の関節を守るために、考えられたそうです。
(日本では、やっと看護介護職の腰痛対策が注目され始めたところですが・・・)
滑り止めシートを使って、自分で弾性ストッキングを着脱する方法も教わりました。
実家の母が足の静脈瘤の手術をしたとき、弾性ストッキングに難儀したことがあります。
これは、知ると知らないとでは大変な違いであります。
広く普及されていくことを切に願います。