愛媛県全域でインフルエンザが急増し、警報レベルになったと発表されました。
冬休み明けの学校を中心に、患者数が倍増しているようです。
昨日は、松山市内でも雪が舞っておりました。
手洗い・換気・保温と保湿・栄養と休養で乗り切りましょう。
訪問する施設でも、マスクをしている人が多くなりました。
研修に参加する人の9割くらいが、マスクをしたままという状況が続いています。
これは、なんのためのマスクでしょうか?
聞いてみると、ほとんどの人が「感染予防のため」と答えます。
なるほど、この部屋の中にインフルエンザの人がいるかもしれない、っていうことですね。
私は、マスクをしていないのだけれど。
「喉が痛いから」という人もいます。
なるほど、保湿という効果は期待できそうですね。
ある施設では、研修中ずっと咳き込んでいる人がいました。
これは「咳エチケット」のマスクをしているということでしょう。
明らかに風邪症状の咳と思われ、他の症状もありそうでした。
同席している管理者をさしおいて、「帰って休んだほうがよいのでは?」と私が言うわけにもいかず・・・。
密室で複数の人が過ごしています。
さすがに、いかがなものかと思いました。
一方的に話を聞いているだけの研修ではないので、風邪症状が気になる人以外はマスクを外してほしいとお願いしています。
ペアになって話をしたり、グループのワークもしたりします。
感染症予防のためのマスクの使い方と、コミュニケーションにおけるマスクの弊害についてお伝えすると、だいたいの人は外してくれます。
なにより、ほぼ全員がマスクをつけた状態では、私自身が居心地がよくないのです(笑)
マスクは、飛沫感染を防ぐために使います。
咳やクシャミなどで飛び散ったものを吸い込まないように。
(100%防ぐことはできません)
介護の場面では、どんなときに使う必要があるでしょうか。
①症状がある人の直接介助
②症状がある人の排泄物などの処理
この二つです。
マスクをしていると、表情がわかりにくく(口元が見えない)、声も聞きとりにくくなります。
高齢者や認知症の人とのコミュニケーションでは、難しさが増してしまう場合があります。
「マスクをして訪問介護に行ったら、風邪なのに来たのか?と不審がられた」
「マスクをしてデイサービスのお迎えに行ったら、怖がって車に乗ってくれなかった」
こんな話を聞きました。
それはそうでしょう。
相手から見たらどうか・・・そんな視点でお話をすると、皆さん理解してくれるようです。
また、感染のしくみや、マスクの効果(限界も)についても説明します。
今つけているマスクが、理にかなったものであるのかどうか客観的に考えてもらえると、デメリットを減らすほうを選択してくれる場合があります。
介護の場面で、感染症に対する過剰な反応(防御)を減らしたい。
風邪が流行っているからマスク・・・という単純な図式を、介護の場面からなくしたい。
介護の現場での感染症対策は、持ち込まない・拡げない・持ち出さない、の3原則です。
1に手洗い、2に手洗い。
石けんと水で物理的に洗い落とすのが最も効果的です。
施設で発生する集団感染は、ほとんどが職員の手を介して起きているといわれています。
目に見えないものが相手なので難しいのですが、自分たちが媒介しないことに注力しましょう。
あたかも利用者が菌を撒き散らしているかのような、過剰な防御や管理はやめてほしいです。
⇒過去記事「どこまでやるの?」はコチラ