本好きのための読書サロン⑥の報告です。
テーマは『山』でした。
目にも鮮やかでユニークな富士山の絵でスタート。
「サラダ記念日」の短歌に、おばさんになった今もキュンとできる私たちでした。
そして、子どものころの霊峰石鎚の登山の思い出。
人はなぜ山に登るのかっていう、山の魅力・魔力の話。
なんと、「引率してくれる人がいたら石鎚登山にチャレンジしたい」というところまで盛り上がっていました!
ちなみに私は、その話には加わっていません(笑)
毎回すばらしい児童書や絵本が集まります。
ロングセラーのマーガレット・ワイズ・ブラウンから、楽しく可愛いらしい若い作家の作品まで。
これぞ日本の絵本というような「八郎」「三コ」「花さき山」には、改めて見入ってしまいました。
どれもこれも、大切に読みついでいきたいですね。
『山』のテーマから、人は自然と共に、誰かのために、生きているんだなということが見えた気がしました。
それにしても、私の本は今回も暗かった(笑)
宮沢賢治も山村暮鳥も、若くして病死しているし。
児童虐待だの連続殺人事件だの・・・。
皆さんのおかげで、たくさん笑いました。
ありがとうございました。
●永遠の仔 天童荒太
児童虐待という重いテーマで、霊峰・石鎚山や双海町が舞台として登場。
「生きていてもいいんだよ、本当に、生きていてもいいんだよ」
●悩んだときは山に行け! 鈴木みき
山で人生が変わった女子による女子のためのコミックエッセイ
●富士山うたごよみ 俵万智/U.G.サトー
鮮やかな富士山の絵と俵万智の短歌と「二十四節気」のコラボレーション!
●いしゃがよい さくらせかい
山で迷子のパンダをみつけてファンファンと名づけたたエンさん。
体の弱いファンファンを自転車に乗せて医者通い。
●もう一度読みたい宮沢賢治 別冊宝島
どんぐりと山猫、注文の多い料理店、やまなし、
グスコーブドリの伝記、なめとこ山の熊・・・
●はじめてのやまのぼり 武田和子/美智子
1991年に発行された美智子皇后の絵本。
カモシカには会えなかったけれど、「ずっと見てくれていると思って登ったのよ」
●日本語を味わう名詩入門「山村暮鳥」
小さいもの、命あるもの、大いなるものへ。
のびやかに、やさしく柔らかく。
●山びこくん たかはしゆうじ
「やっほー」といわれたら「やっほー」と答えるのが山びこくんの仕事。
仕事のボスはエベレストさんで、ルールを破るとゲンコツが飛んでくる。
●たいせつなこと マーガレット・ワイズ・ブラウン/レナード・ワイスガード/うちだややこ
1949年発行のロングセラー名作が、2001年うちだややこ翻訳で出版された。
りんごは、ぽってりと丸くて赤くて美味しい。
●マークスの山 高村薫
南アルプスでおきた殺人事件と一家心中事件、点と点がつながって…。
《暗い山》が《マークス》を狂気にかりたてる。
合田雄一郎刑事のシリーズ初登場作品。
●ぼくはあるいた まっすぐ まっすぐ マーガレット・ワイズ・ブラウン/坪井郁美/林明子
おばあちゃんの家まで、まっすぐまっすぐ歩く男の子。
ワクワクどきどき、小さな冒険。
●三コ 斎藤隆介/滝平二郎
秋田のオイダラ山の、誰もその姿を見たことがない三コ。
三コのやった仕事の跡は、誰でも見ることができた。
●八郎 斎藤隆介/滝平二郎
秋田の大男・八郎は、自分の体がなぜ大きいのかわからない。
ある日、田畑が大波に流されていき…。
●花さき山 斎藤隆介/滝平二郎
やさしいことをすれば 花がさく。
いのちをかけてすれば 山がうまれる。
『八郎』『三コ』も登場します。
先週の「キネステティクス入門講座」には、鎌倉のお菓子とスイカが届きました。
昨日の読書サロンには、八幡浜の和菓子とメロンが♪
ありがたいことです。
美味しくいただきました。
「マークスの山」に、メロンが登場する場面があります。
一家無理心中から生還したものの、重い一酸化中毒の後遺症に苦しむ青年・裕之こと“マークス”(連続殺人犯)と、看護師:真知子とのやりとり。
「金があったら真知子は何がしたいか」という裕之のメモを見つけた真知子が、大きな字で書き込みをします。
「『さかき』で大トロを食べる・最高級マスクメロンを丸かじりする・富士山を見る・ぜんぶ裕之と一緒に」
このメモがまた、ラストシーンで登場し~涙…涙…。
高村薫の作品は、好き嫌いが分かれるかもしれません。
身近なところでは、全部読んでますって人に出会っておりません。熱く語り合える人がいたら、嬉しいな。
この8月から、新たな合田雄一郎シリーズの新聞連載が始まったとか。毎日少しずつ読んでいく根気より、連載が終わって刊行されれるまで待つほうを私は選びます(笑)
次回は、10月14日(土)19時~21時。
テーマは、『空』(そら)です。
ご参加お待ちしております。