しばらくぶりの投稿です。
わたし自身が受講生として参加した研修で体験したことから綴ります。
修了認定の試験があるような研修で、グループワークがありました。
私が参加したグループは、控えめな方が多くて、発言がなかなか出ませんでした。
こんな場合、私は一段と控えめになって、そのグループの雰囲気に合わせていくほうです。
初対面の人のなかで自分の意見を言うと、かなり浮くことを知っているからです。
また、ワークの流れが違うほうに向いているのを感知していても、よほどのことがない限り静観します。
その場の空気をかき混ぜてしまうことを、怖れているからです。
自分なりの経験則から、できるだけ目立たないようにしてきました。
しかし、その日は違いましたよ。
言いたいことがあるのに言わないでおいて、あとでブツブツ悶々するのは止めにしよう。
そう決めて参加していましたので、自分の意見を言ってみました。
もちろん、流れを否定するつもりはなく、「こんな視点はどうでしょうか」くらいで。
結果・・・真っ向から否定されました(笑)
案の定、私の発言内容は、話をややこしくするだけだということで。
懲りずに、もう一回、別の場面でもやってみました。
今度は、別の人から、かなり批判もされつつ全否定されました!!!
私の言ったことは、《人の尊厳》を損なうものなのだそうです。
いや~、すごい体験でした(笑)
返ってきた言葉の内容もさることながら、その言い方や声のトーンや表情、態度。
たぶん、自分の子どもよりも若いと思われる人から、冷ややかな視線をいただいてしまいました(笑)
《尊厳》について論争する場ではないし、その人との間で深めたいとは思いませんでした。
「あなたは、これこれこういうことが言いたいのですね」と、相手の発言を要約して返しておきました。
私の経験則は正しいことが証明されました?
やっぱりこうなるよね。
大人しくしとけばよかったよね。
黙っていれば批判されることもなかったのにね。
いやいや。
「なんだかなあ~」と思いながら黙って終わるよりも、ずっとよかったと思っています。
その瞬間は嫌な感じも味わいましたが、ひきずることはないのであるし。
何より、最近では味わうことのなくなっていた<真っ向からの否定と批判>という体験を得ましたから。
私が研修講師をするのは、認定試験があるような内容のものではありません。
可能な限り、受講者同士がやりとりする場面を作ります。
コミュニケーションとかチームワークとか介護についてなど、テーマによってはグループワークもします。
そんなとき、お願いしているルールが2つあります。
1.他の人の話を否定したり批判したりしない
2.他の人の発言に拍手をおくる
1も2も他者を《承認》するということで、「自分の考えや感じ方と違っていたとしても、いったん受け取ろう」というメッセージです。
緊張しながら頑張った発言を、肯定的に最後まで聞いてもらって、拍手をもらったら、誰だって嬉しいものです。
ぎこちなくパラパラと拍手していたグループも、だんだん空気が和んでいきます。
この体験を、職場の人間関係や利用者とのかかわりにも活かしてほしいという願いもこめています。
これからも、続けていこう。