お年寄りとかかわるときの自分と、他のスタッフとかかわるときの自分にギャップがあると感じているという話の続きです。
⇒昨日のAさんの話はコチラから
Bさんは、他のスタッフの言動にイラッとするときのことが気になっているようです。
介護の仕事は、複数のメンバーがチームを組んで成り立っています。
日々の業務の流れや分担などは一応決まっているものの、人が相手です。
流れ作業ですむはずはなく、たくさんの隙間を埋めていかなければなりません。
むしろ隙間を埋めるほうが、つまり、気配り・気遣い・気働きが求められます。
そのため、“よく気がついて率先して動く人”と、“分担をこなすだけの人”の動きには差が生じます。
もちろん、Bさんは前者であります。
お年寄りのために、常にアンテナが立っているのが当たり前の人です。
そのようなBさんからすると、“分担をこなすだけの人”は仲間ではありません。
ただ、Bさんが問題に感じているのは、その人をどうしたらいいか、ではありません。
「気づいた人がやればいい、私がやればいい」という考えで行動する自分。
一方で、「お年寄りとチームのため、教えてあげないといけないのでは?」と迷っている自分もいる。
自分から行動しながらイラッとしている、その自分が問題だと感じているのです。
Bさんの課題は、「私は感情的だ」と思い込んでいること。
行動したあとに残るモヤモヤを持て余しているわけです。
自分の考えや行動を、客観的に見たり、論理的に説明したりできるようになれたらいいな。
Bさんの、職場における《行動目標》は次のように決まりました。
ずばり、「信頼できるスタッフに相談する」です。
信頼できるスタッフは、チームの状況をどう思っているのか聞いてみよう!
愚痴をこぼすことはあっても、「相談」はしたことがないというBさんの気づきがありました。
「私は、〇〇についてこのように考えている。」
「このことについて、あなたはどう思う?」
こんなふうに、愚痴バナシから脱却した対話ができることが目標でです。
信頼できるスタッフがいるという職場なら、実践できそうですね。
感情は感情として大切に。
「自分の考えを自分の言葉で説明できた!」そんな成功体験を積み重ねていけるよう、応援します。
AさんとBさんの例を借りて、目標設定のプロセスを紹介してきました。
目標設定のコツは、実行と評価が可能であることです。
つまり、美辞麗句を並べるのではなく、《行動》として表すことです。
やったかやらないか、どうなったか、自分で評価できることがポイントです。
小さな成功体験の積み重ねが、さらなる成長へのモチベーションにつながります。
おふたりに感謝をこめて。