ベッドと壁の間は何cm?

にゃんこあるある(^^)

ぐっすり眠っているのを確認してパソコンを触りはじめたのに・・・必ずこうやって割り込んできてくれて、遅々として作業は進まないのも楽しい今日この頃です。

さて、ある介護施設での出前講座で受けた質問は、「ベッドと壁の間は何cm開けていたら身体拘束にならないのか」でした。

お話を聞いてみると、どうも「ベッドが壁にくっついていると×だが、何cmか開けていればOK」という情報があるようなのでした。その情報源もその根拠も不明なままなのですが、こういう誤解というか不安というか、不毛なストレスを一つ一つ解消していくことは、とても根気のいることだなと、あらためて感じました。

 

もちろん私は、「何cmならOK」という答えは持ち合わせていません。

たとえば20cmならOKなんていうようなことが立派なマニュアル本にでも書いてあったとして、

19cmじゃないことにどんな意味があるのでしょうか。

 

壁にくっついていようが何cm離れていようが、

ベッドの柵が1本だろうが2本だろうが、

センサーマットを使っていようがいまいが、

本人の自発的な動きを「事故防止」「トラブル防止」の名の下に制限することがモンダイなのです。

 

本来そこにあったはずの、皆さんが持っていたはずの、

「こんな介護がしたい」「お年寄りに喜んでもらいたい」

そんな気持ちを取り戻してもらいたいという願いをこめて講座をやりました。

 

くだんの法人は着々と施設を増やしていっているようなのですが、

現場のスタッフが不安を抱いたまま取り残されないように、

微力であることがもどかしい私ですが、

スタッフの皆さんのために頑張るぞ!と思ったできごとでした。