鹿子裕文著『へろへろ』(ナナロク社)
愛媛新聞の「読書」ページに、やっと!登場。
福岡市の「宅老所よりあい」の人々が、特別養護老人ホームを開設するまでを描いた本です。
「困難を“すれすれ”の笑いに変える人々のバイタリティーにまず心打たれる。そして笑いが共感を呼び、数々の奇跡を巻き起こしていくのだ。」
「老いてもぼけても普通に暮らせる社会、それを支える豊かな人間関係こそが大切であることにも気づかせてくれる本だ。」
筆者の鹿子裕文さんは、「よりあい」を舞台にした雑誌『ヨレヨレ』の編集発行者でもあります。
介護施設の日常のあれこれを発信する雑誌ですが、介護という仕事がどんなに素晴らしいか、どんなにやりがいがあるか、な~んていうことをポエムちっくにアピールしたりはしないのだ。
「老いてもぼけても普通に暮らせる」とはどういうことかを教えてくれるし、生きている人間のドタバタを「“すれすれ”の笑いに変える」豊かさに元気が出ること間違いなしの『ヨレヨレ』『へろへろ』。
『ヨレヨレ』が届くときに添えられている鹿子さんの「手紙」がステキなのです。
『へろへろ』は、予約注文して買ってしまいました(^.^)
※『ヨレヨレ』1~4 おふく文庫にありますが、定期購読して「よりあい」応援団に参加しよう!
「仕事にあぶれた地元のフリー記者」だった筆者が「よりあい」の人々と出会い、
「その活動に巻き込まれ」ていく物語としても大変面白いです。
「ヨレヨレ」でも「へろへろ」でも生きていけそうな、まだまだやれそうな、そんな気がしてくるのです。
帯の文章を引用します。
「ぶっとばせ、貧老! 未来はそんなに暗くない。」
「これは、自分たちの居場所を、自分たちの手で作ろうとした人々の実話。」
「『ぼくたちは、<老人ホームに入らないで済むための老人ホーム>を作ります。』