『ムッツリ投げてムッツリ去る 山藤章二』
(折々のことば:鷲田清一 11/29朝日新聞より)
元大リーガー野茂英雄さんの魅力を『黙々と投げ、勝とうが負けようが記者の問いにもぼそっと生返事をするだけ』『投手は投球がすべて』と紹介しています。
これを読んだときに思い浮かべたのは、まったく愛想も何もない挨拶の一つもない施設職員のことでした。ムッツリ去る! まさにそんな感じだったなと。
←いただいたカランコエに花芽がついたようです。
心技体を磨きぬいた一流の選手なら、不愛想さも魅力となりえるということ。
けれど、職員の「不愛想」が施設の魅力になるなんてことはありえないでしょう。
(諸事情があることは想像しますが・・・)
いろいろな施設を訪問するようになって実感したことのひとつは、
玄関の佇まいや最初に挨拶をかわした人から受けた印象(第一印象)が、
その後の滞在時間中にくつがえされることはまずないということです。
良い印象は、よほどのことがなければ持続可能でしょう。
反対に、「あらあら」という印象を変えるには時間が足りないでしょう。
確かなことは、「あらあら」という第一印象は、その後も上塗りされていくばかりということです。
最近もこんなことがありました。
玄関を入るときに声をかけた職員に「チラ見」ですまされ、
スリッパに履き替えて上がるとき同じ職員に再度挨拶したら完全に無視され、
ロビーで待機している最中に出会うどの職員に挨拶しても「チラ見」ですまされました。
気づいてはいるはずなので、それこそ「ムッツリ」去られてしまったという感じでした。
その後の出前講座においても、「来訪者」へのマナーに欠ける態度であったことは想像どおり・・・。
私は別に偉いセンセイではありませんが、フツーに挨拶はしてほしいものですね。
社会人としてのマナーがわからない人たちが、
お年寄りに気持ち良くすごせてもらえる環境を作れるとは思えないのでした。
まずは「職員自身が気持ち良くすごせる職場でなければならない」ともいえます。
施設を作ったり運営したりする人には、ここらへんへの気づきを求めたいと思った体験でした。