父の不安と焦燥感

花壇に植えた「千日小坊」。

赤紫の小さな花が風にゆれて、秋らしい風情です。

花言葉は 不老長寿 だそうです。

いつまでも年をとらず長生きすること。

「いつまでも」 って いつまでのことだろう。


先日帰宅すると、自宅電話に実家の父から「相談したい事がある」と留守電が入っていました。

丸一日放置していたわけで、「なんでケータイにかけないの?」と すでに責めている私がいました。

とりあえず電話で内容を聞き 「そんな薬は必要ないから飲むのをやめて!」 と言いいかせておいて、

翌日 会いに行きました。

 

心配ごとはなにかというと・・・ 

 顎がかくかくする。

 気持ちが悪いから近所の整形外科に行ったら、痛み止めが出たので飲んでいる。

 整形の先生からは、口腔外科か歯科のほうがいいと言われた。

  ・・・云々というものでした(^_^;)

 

他科受診をすすめるなら とりあえずの鎮痛薬なんか出すな! と怒り心頭の私ですが、

そこは笑って 「フツーの医者は 何もしないで帰すってことができんのよ。」と言っておきました。

カクカクするだけで薬を飲むなよ! って 本当は父にも言いたかったのですが。

 

しかし整形外科医の言うとおり顎関節症と思われたので かかりつけの歯科を受診してもらい、

「老化による摩耗が原因かも」「夜間の食いしばり対策をしてみよう」という説明に納得できたようでした。

 ・・・「老化だからねぇ、寝てる間の負荷を減らすくらいかもねぇ。」という私の予言通りだったので (^_^.)

 

そんなこんなで とりあえずの一件落着をみたのですが、

今回もまた 細かく訴える父の顔つきは焦燥感に満ち満ちていて、

私が知らない『老いた父』の姿であり 私が知っている『ふつうのお年寄り』の姿でした。

 ・・・そして母は いつものように父を責める言葉を喋り続けておりました(^_^;)


80歳をすぎて下り坂なのは ごく自然なことのように思えるけどなあ。

両親の不安感や焦燥感につきあっていくしかないと思った数日間でした。

「不老長寿」の願いとは いったい何への執着なのでしょうか。